小田急小田原線 土砂災害
小田急小田原線で土砂災害に弱い駅ワースト10【2026年版】
小田急小田原線で徒歩圏に土砂災害警戒区域をいちばん多く抱えるのは新松田で、値は20.9%です。
2026-09-14 公開 ・ 出典は使用データ

小田急小田原線で徒歩圏に土砂災害警戒区域をいちばん多く抱えるのは新松田で、値は20.9%です。2番手以降は生田(11.8%)、読売ランド前(10.6%)と続きます。上位の多くは、小田原から数えて23番目から29番目までの区間に集まっています。沿線の駅の多くは低い値にとどまり、警戒区域がまとまって出るのは一部の区間だけです。
記事の先頭の地図では、土砂災害警戒区域に指定された範囲が塗られて重なっています。駅の周りのどこに斜面の区域があるかは、表より地図のほうが早くつかめます。値は徒歩圏の面積に占める割合で、駅から半径800mの円の中に占める警戒区域(特別警戒区域を含む)の広さを表します。大きいほど、徒歩圏の中に崖に近い場所や急な斜面が多いことになります。
対象は小田急小田原線の47駅です。駅から歩ける範囲に住む人がほとんどいない駅を除くため、徒歩圏人口が一定以上の駅に絞りました。この記事は、引っ越し前に確認しておきたい駅を知るためのものです。何に備え、どこを見ておけばよいかを添えて並べます。
小田急小田原線で土砂災害に弱い駅 ワースト10
| 順位 | 駅 | 所在地 | 土砂災害警戒区域率 | 首都圏での順位 | 徒歩圏人口(2020) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 新松田 | 松田町 | 20.9% | 下位 4% | 6,704人 |
| 2 | 生田 | 川崎市多摩区 | 11.8% | 下位 8% | 21,414人 |
| 3 | 読売ランド前 | 川崎市多摩区 | 10.6% | 下位 8% | 19,904人 |
| 4 | 柿生 | 川崎市麻生区 | 9.5% | 下位 9% | 18,854人 |
| 5 | 向ヶ丘遊園 | 川崎市多摩区 | 6.8% | 下位 11% | 30,395人 |
| 6 | 新百合ヶ丘 | 川崎市麻生区 | 6.2% | 下位 12% | 23,661人 |
| 7 | 百合ヶ丘 | 川崎市麻生区 | 5.9% | 下位 13% | 27,274人 |
| 8 | 鶴川 | 町田市 | 5.4% | 下位 14% | 14,915人 |
| 9 | 小田原 | 小田原市 | 4.2% | 下位 18% | 11,996人 |
| 10 | 鶴巻温泉 | 秦野市 | 4.1% | 下位 19% | 14,403人 |
[小田急小田原線で土砂災害に強い駅は18駅、差が出るのはここから【2026年版】](/articles/landslide_ratio-line-aafbe07d)
各駅の短評
1位 新松田(松田町)
小田原から数えて7番目、平地が山すそに接するあたりにある駅です。徒歩圏の中に斜面が入り込むため、値は20.9%と沿線でいちばん大きくなりました。首都圏全駅の中での位置は下位 4%で、徒歩圏人口は6,704人です。駅の近くで部屋を探すなら、建物の裏手に斜面や擁壁がないかを先に見ておくと安心です。
2位 生田(川崎市多摩区)
谷あいの低いところに線路が通り、駅から少し歩くと丘の上の住宅地へ上る地形です。11.8%という値には、この谷を挟む両側の斜面が反映されています。徒歩圏人口は21,414人と多く、斜面の住宅地に暮らす人が少なくありません。
3位 読売ランド前(川崎市多摩区)
路線順では生田の隣にあたり、同じ谷筋の地形が続きます。偏差値は37.9で、首都圏全駅の中での位置は下位 8%です。候補の物件が谷底の平地にあるのか、斜面を上った先にあるのかで、同じ駅でも事情が変わります。
4位 柿生(川崎市麻生区)
徒歩圏人口18,854人の駅で、周りには丘陵を切り開いてできた住宅地が広がります。値は9.5%です。小田原から数えて24番目で、上位の駅が集まる区間の小田原側にあります。
5位 向ヶ丘遊園(川崎市多摩区)
6.8%は、駅を中心とした円のうち警戒区域がかかる部分の割合です。この駅では駅の片側に丘陵の斜面が迫り、区域はその側に偏りやすくなります。上位の駅が集まる区間では最も新宿寄りで、ここより新宿側の駅は表に入っていません。
6位 新百合ヶ丘(川崎市麻生区)
小田急多摩線・小田急小田原線が乗り入れる乗換駅です。丘陵を大きく造成してできた街で、駅前は平らに整っていますが、徒歩圏の外周には斜面が残っています。値は6.2%、徒歩圏人口は23,661人です。
7位 百合ヶ丘(川崎市麻生区)
隣の新百合ヶ丘と比べると値は5.9%で、ほとんど差がありません。どちらも、尾根と谷が細かく入り組んだ丘陵の中にあります。首都圏全駅の中での位置は下位 13%です。坂の多い街なので、住む場所を決める前に駅からの道のりを実際に歩いてみるのがおすすめです。
8位 鶴川(町田市)
この表の中で、東京都にあるのはこの駅だけです。小田原から数えて23番目にあり、ここから丘陵の区間が始まります。値は5.4%です。川沿いの低地と丘の斜面が近い距離に並ぶので、区域は徒歩圏の中でまだらに分布します。
9位 小田原(小田原市)
路線順の最初の駅で、JR東海道新幹線・JR東海道線・大雄山線・小田急小田原線・鉄道線が集まるターミナルです。市街地の背後に丘陵があり、その斜面が徒歩圏に入るため4.2%となりました。徒歩圏人口は11,996人です。駅の周辺でも、平地側と丘陵側で事情が大きく違います。
10位 鶴巻温泉(秦野市)
平野の縁で丘陵に接する位置にあり、値は4.1%で表の最後に入りました。偏差値は48.0で、首都圏全駅の中での位置は下位 19%です。区域は駅から見て丘陵側に寄っているため、どの方向に住むかで確認すべき点が変わります。
沿線での位置
対象の駅を路線順に並べ、この記事の表に入った駅を濃い色で示した図です。
濃い棒がまとまっているのは、路線のほぼ中ほどにあたる鶴川から向ヶ丘遊園までの区間です。もう一つのかたまりは小田原寄りにあり、小田原・新松田・鶴巻温泉が離れて並びます。
鶴巻温泉と鶴川の間の駅と、向ヶ丘遊園より新宿寄りの駅には、濃い棒が一本もありません。値の大きい駅は、沿線全体に散らばっているのではなく、特定の区間に固まっていることが図から読み取れます。
地形と背景の解説
土砂災害警戒区域は、急な斜面や、土石流が流れ下るおそれのある谷の出口などに指定されます。区域が多いか少ないかは、駅の周りに斜面があるかどうかでほぼ決まります。小田急小田原線の沿線は、平らな台地や低地と丘陵地が交互に現れるため、駅ごとの差がはっきり出ます。
上位の駅が集まる小田原から数えて23番目から29番目までの区間は、多摩丘陵を横切るところです。線路は谷筋を通りますが、周りの尾根や斜面は切り開かれて住宅地になっています。斜面を造成した住宅地では、崖に近い区画や擁壁の上下に建つ家が多くなり、それが徒歩圏の値を押し上げます。
小田原寄りでは、平野が山地や丘陵にぶつかる縁に駅が点在しています。新松田や鶴巻温泉は平地側から山すそに近づく位置にあり、小田原も市街地の背後に丘陵を抱えています。一方、その間に広がる相模川沿いの平野の駅や、新宿に向かう台地の上の駅は斜面が少なく、値が0.0%の駅も多く見られます。
沿線全体の中央値は0.2%、平均は2.2%です。平均が中央値を上回るのは、ごく一部の駅が大きな値を持ち、全体を引き上げているためです。多くの駅は、この表に入った駅とは違う地形の上にあります。
まとめ
表に入った駅に住むこと自体が、ただちに問題になるわけではありません。気をつけたいのは、徒歩圏の中で区域がどこにあるかです。候補の物件が決まったら、自治体の土砂災害ハザードマップで住所ごとに警戒区域と特別警戒区域を確かめてください。
現地では、建物の裏に急な斜面や古い擁壁がないか、谷の出口にあたる場所ではないかを見ておくと判断材料が増えます。大雨のときに避難先までどの道を通るか、坂道が歩ける状態かを確かめておくことも、この地形の街で暮らす備えになります。
よくある質問
Q1. ワーストに入った駅の周りは住むと危険なのですか。
土砂災害警戒区域は、がけ崩れや土石流が起きたときに被害が及ぶおそれのある範囲です。区域の外にある住まいまで危ないという意味ではありません。同じ駅の徒歩圏でも、区域から外れた平地の物件と斜面際の物件では備え方が変わるため、住所単位で確認するのが確実です。
Q2. 同じ小田急小田原線なのに、駅によって値に大きな差が出るのはなぜですか。
値は駅の周りに斜面があるかどうかでほぼ決まります。丘陵を切り開いた住宅地の駅では区域が広く、平らな台地や低地の駅ではほとんど出ません。沿線が丘陵と平地を交互に通るため、隣り合う駅でも差が大きくなることがあります。
Q3. この割合は駅のどの範囲を見ていますか。
駅を中心とした半径800mの円を徒歩圏とみなし、その中で警戒区域が占める面積の割合を出しています。実際の道のりや、住む場所が円のどちら側かは考慮していません。同じ駅でも場所によって状況は違うので、値は目安として使い、個別の住所は地図で確かめてください。
出典・算出方法
- 指標: 土砂災害警戒区域率 — 駅中心半径800m円のうち、土砂災害警戒区域(特別警戒区域含む、指定済・指定前とも)の面積の割合。A33
- 対象: 小田急小田原線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす47駅
- 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
- 使用データ:
- 国土数値情報 土砂災害警戒区域データ(A33)2025年度版(2025、CC BY 4.0(一部制限あり。国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約+都道府県の利用条件)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A33-2025.html
- 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
- 集計日: 2026-09-15
免責
本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。