都営大江戸線 水害
都営大江戸線で大雨に弱い駅ワースト10【2026年版】
都営大江戸線で浸水が想定される範囲が最も広いのは新御徒町です。
2026-09-14 公開 ・ 出典は使用データ

都営大江戸線で浸水が想定される範囲が最も広いのは新御徒町です。駅から歩ける範囲の98.5%が、浸水深0.5m以上の想定区域に入っています。私たちは国土数値情報の洪水浸水想定区域を駅ごとに集計しました。対象は都営大江戸線の38駅で、徒歩圏人口が一定以上の駅に絞り、洪水浸水想定率(0.5m以上)の高い順に並べています。
記事の先頭の地図では、色が塗られた範囲が洪水の浸水想定区域です。駅の徒歩圏の円とこの範囲がどれだけ重なるかを見ると、表の数字と地図の見え方がつながります。
値は徒歩圏の面積に占める割合です。駅から半径800mの円のうち、想定最大規模の洪水で0.5m以上浸水するとされる面積の割合を示しています。数字が大きい駅ほど、徒歩圏の中で浸水への備えを考えたい場所が広がっています。過去に浸水したかどうかや、建物ごとの被害を表す数字ではありません。この記事は、備え方と確認する場所を考えるための材料として読んでください。
都営大江戸線で大雨に弱い駅 ワースト10
| 順位 | 駅 | 所在地 | 洪水浸水想定率(0.5m以上) | 首都圏での順位 | 徒歩圏人口(2020) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 新御徒町 | 台東区 | 98.5% | 下位 5% | 46,488人 |
| 2 | 森下 | 江東区 | 91.5% | 下位 10% | 52,176人 |
| 3 | 両国 | 墨田区 | 90.2% | 下位 11% | 45,279人 |
| 4 | 蔵前 | 台東区 | 86.4% | 下位 12% | 44,931人 |
| 5 | 清澄白河 | 江東区 | 85.3% | 下位 12% | 48,343人 |
| 6 | 門前仲町 | 江東区 | 67.9% | 下位 18% | 35,866人 |
| 7 | 上野御徒町 | 台東区 | 53.0% | 下位 22% | 25,265人 |
| 8 | 大門 | 港区 | 44.9% | 下位 26% | 17,478人 |
| 9 | 飯田橋 | 文京区 | 40.9% | 下位 27% | 29,022人 |
| 10 | 築地市場 | 中央区 | 36.6% | 下位 29% | 11,909人 |
都営大江戸線で大雨に強い駅ランキングTOP10【2026年版】
各駅の短評
1位 新御徒町(台東区)
上野の台地から東へ広がる低地に駅があり、周りには平らな市街地が続きます。値は98.5%で、首都圏全駅の中でも下位 5%に入りました。徒歩圏人口は46,488人と多いです。住まいを探すなら、建物の階数や近くの避難場所を早めに確かめておくと安心です。
2位 森下(江東区)
隅田川を東へ渡った先の下町にあり、光が丘から数えて31番目の駅です。土地の低い平地が広がっていて、徒歩圏の中で浸水想定区域が大きな面積を占めています。都営新宿線にも乗り換えられるため人の行き来は多く、通勤の便と水害への備えをあわせて考えたい駅です。
3位 両国(墨田区)
墨田区側の川沿いの低地にあります。首都圏全駅での位置は下位 11%で、徒歩圏人口は45,279人です。大雨のときに建物の上の階へ移る垂直避難ができるかどうかは、この駅の周辺で住まいを選ぶときの大事な確認点になります。
4位 蔵前(台東区)
路線の並びでは新御徒町と両国の間にあたり、隅田川の西側の低地に位置しています。この区間は川をはさんで両岸とも値が高く、どちらの岸でも状況は変わりません。都営浅草線との乗り換え駅でもあります。
5位 清澄白河(江東区)
川や運河が入り組んだ江東区の平地にあり、値は85.3%、偏差値は32.4です。東京メトロ半蔵門線も通っていて、徒歩圏人口は48,343人です。候補にするなら、自治体のハザードマップで浸水の深さと続く時間の想定を物件ごとに見ておきたいところです。
6位 門前仲町(江東区)
数字だけを見ると表の上位の駅より低めです。それでも67.9%という値は、徒歩圏の中に浸水想定区域がまとまって入っていることを示しています。大門寄りに江東区の駅が続く並びの一つで、首都圏全駅での位置は下位 18%です。
7位 上野御徒町(台東区)
上野の台地のすそにあたる場所で、台地側と低地側で状況が分かれやすい駅です。新御徒町の隣の駅ですが、値は53.0%とそれほど高くありません。同じ徒歩圏でも、坂の上か下かで浸水想定が変わると考えてください。
8位 大門(港区)
光が丘から数えて38番目で、この並びの一番端にある駅です。海に近い平地に広がる市街地で、首都圏全駅の中では下位 26%です。オフィスが多い地域で、徒歩圏人口は17,478人です。
9位 飯田橋(文京区)
JR中央線・東京メトロ南北線・東京メトロ有楽町線・東京メトロ東西線・都営大江戸線が乗り入れる大きな乗り換え駅で、徒歩圏人口は29,022人です。まわりの台地にはさまれた川沿いの谷に駅があり、低い土地に浸水想定区域が集まっています。台地の上にあたる場所まで行けば、同じ徒歩圏でも状況はだいぶ違います。
10位 築地市場(中央区)
徒歩圏人口は11,909人で、表の10駅の中では最も少なくなっています。埋立地を含む海側の平地にあり、値は36.6%です。大門寄りの区間にある駅で、住まいを探すなら川や海からの距離とあわせて地盤の高さを見ておきたい駅です。
沿線での位置
都営大江戸線の対象駅を路線の順に並べ、値を棒の高さで表しました。
濃い色の棒(表に載った駅)は、大門寄りに固まっています。表の駅は、光が丘から数えて24番目から38番目までの区間にだけ現れます。反対に、光が丘寄りから新宿の周辺までは低い棒が続き、図の上でも違いがはっきり分かれています。
図は駅ごとの値を比べるための補助です。浸水想定区域がどちらの方角に広がっているかは、記事の先頭の地図で円と色の重なりを見ると分かります。
地形と背景の解説
都営大江戸線は、西側の台地から都心の低地までを一つの路線で通っています。光が丘寄りの区間は台地の上を走る部分が長く、川沿いの低い土地を除けば浸水想定区域は徒歩圏の円に入りにくくなります。値が大きく変わるのは、台地が終わって低地に入りきるあたりからです。
表に載った駅の多くは、上野の台地の東側から隅田川の両岸、さらに江東区の平地へと続く低地にあります。この一帯は川が運んだ土砂でできた平らな土地で、昔から水が集まりやすい地形です。台地のすそにある駅は円の一部に高い土地を含むので値が少し低くなり、川の両岸や運河の多い平地では円のほとんどが低地になるため値が上がります。上野周辺から隅田川を越える区間で値が一気に高くなるのは、この地形の変わり目を路線がまたいでいるからです。
大門寄りの海に近い区間には、埋立地を含む平らな土地が広がっています。都心の中でも、台地に食いこむ川沿いの谷にある駅は周りの駅より値が高く出ます。
対象駅全体では、中央値が13.9%、平均が26.7%です。平均が中央値を上回っているのは、低地の一部の駅に高い値が集中しているためです。最も高い駅は98.5%、最も低い駅は1.3%で、同じ路線でも地形によって大きな差があります。
まとめ
表に載った駅に住むのが難しいという話ではありません。浸水が想定される土地では、事前に確認できることが増えます。候補の駅が決まったら、自治体のハザードマップで物件のある場所の浸水の深さを見て、建物の何階に住むか、上の階へ避難できるかを考えておきましょう。
同じ駅でも、台地のすそにあたる駅は坂の上と下で状況が変わります。現地を歩いて高低差を確かめ、避難場所までの道のりも実際にたどっておくと、地図の数字が暮らしの感覚につながります。
よくある質問
Q1. 同じ大江戸線なのに、駅によって浸水しやすさの差が大きいのはなぜですか
路線が台地と低地の両方を通っているからです。台地の上の駅は徒歩圏に浸水想定区域がほとんど入らない一方、川沿いや海に近い平地の駅では円の多くが想定区域と重なります。路線の順番で見ると、地形の変わり目のあたりで値が大きく動きます。
Q2. この数字は駅のどの範囲を表していますか
駅の中心から半径800mの円を徒歩圏とみなし、その面積のうち浸水深0.5m以上の想定区域が占める割合を出しています。同じ円の中でも、坂の上と下では想定がまったく違うことがあります。住まいの場所ごとの状況は、地図で個別に見る必要があります。
Q3. 浸水しやすい駅に住むなら、何を確認すればよいですか
まず自治体のハザードマップで、物件の場所の浸水の深さと浸水が続く時間の想定を見てください。そのうえで、住む階数、建物の上の階へ移れるかどうか、近くの避難場所までの道のりを確かめます。地下にある部屋や駐車場を使うかどうかも、判断に入れておきたい点です。
出典・算出方法
- 指標: 洪水浸水想定率(0.5m以上) — 駅中心半径800m円のうち、洪水浸水想定区域(想定最大規模)で浸水深0.5m以上の面積の割合。A31b 浸水深ランク2以上
- 対象: 都営大江戸線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす38駅
- 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
- 使用データ:
- 国土数値情報 洪水浸水想定区域(1次メッシュ単位)(A31b)2025年度版(2025、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31b-2025.html
- 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
- 集計日: 2026-09-15
免責
本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。