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東北線 浸水

JR東北線で大規模な浸水に強い駅は6駅、差が出るのはここから【2026年版】

JR東北線の駅を洪水浸水想定率(3m以上)の小さい順に並べると、最も低い値のところに6駅が固まります。

2026-09-18 公開 ・ 出典は使用データ

JR東北線の青=浸水0.5m以上、濃い青=3m以上の想定区域と駅を重ねた地図

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JR東北線の駅を洪水浸水想定率(3m以上)の小さい順に並べると、最も低い値のところに6駅が固まります。対象40駅のうち15%(2割)がこの横並びに入り、互いに差がつきません。読みどころは、その線の外に出た駅がどこから値を伸ばしていくか、という切り替わりの場所です。

値の中身を先に説明しておきます。想定しうる最大規模の雨で浸水が見込まれている区域のうち、水深3m以上とされる範囲だけを取り出し、駅を中心にした半径800mの円にどれだけ掛かるかを面積で測りました。これが徒歩圏の面積に占める割合、つまり今回並べている数字です。

深さの条件も押さえておきたいところです。数えているのは浸水深3m以上が想定される範囲だけで、床上まで水が来る程度の浅い浸水は含みません。建物の低い階が水没する水準の話なので、値が小さいほど、上の階へ逃げれば足りるかどうかを迫られる場面から遠いと読めます。

対象は徒歩圏人口が一定以上の駅に絞り、40駅を並べました。利用の少ない駅を外しているのは、住む場所として比べる意味の薄い駅を混ぜないためです。

大規模な浸水に強い駅は6駅(JR東北線の15%)

最も低い値で並ぶのは次の6駅です。並びは路線順で、上にあるほど強いという意味ではありません。

表示値はどれも0.0%にそろいます。ただしこれは丸めた後の表示値で、生の値まで同一というわけではありません。細かく見ればこの中にもわずかに区域が掛かる駅があり、それでも徒歩圏の面積に占める比率としては無視できる水準にとどまります。だからこの6駅の間で優劣を論じる意味は薄く、ここから先は別の条件で選ぶ話になります。

JR東北線で大規模な浸水に弱い駅ワースト10【2026年版】

沿線での位置

次の図は、対象駅を路線順に並べ、値の高さを棒で示したものです。

JR東北線の40駅を洪水浸水想定率(3m以上)の高さで並べた図(路線順。濃い色は大規模な浸水に強い駅)栗橋東大宮大宮さいたま新都心与野北浦和浦和神田98.2%0.0%濃い色=大規模な浸水に強い駅

濃い色が付いているのが、この記事で取り上げた駅です。棒の低い区間が、栗橋から数えて前半にひとまとまりで現れているのが分かります。もっとも、栗橋そのものの側は高く、路線の端から入ってすぐ低くなるわけではありません。

目を引くのは、この帯を東京方向へ抜けた直後です。棒が一気に立ち上がり、路線の中でいちばん高い区間がここに来ます。落差が目立つのも同じ場所で、隣り合う駅の間で景色が切り替わる形です。さらに東京へ進むと、棒はもう一度低いところへ戻ります。高い区間は路線の端ではなく途中にあり、東京に近い駅がそのまま弱いわけではない、という並びになっています。

地形と背景の解説

横並びの区間とそうでない区間に割れる理由は、高低差にあります。まとまって低い値を出す区間は、周囲より高い台地の上に市街地が乗る土地です。大雨のとき、台地は水が集まる先ではなく、水が流れ落ちていく側に回ります。想定最大規模の雨を前提にしても、深い浸水を見込む区域は台地の上までは上がりにくいものです。同じ市内でも、台地の縁を外れて低地側に入れば事情は変わってきます。

路線は途中で大きな川の低地を横切ります。堤防に守られた土地は、ふだん水と縁遠く見えるものです。ところが堤防の内側へ水が入ると、周囲より低い分だけ抜け場がなく、深さだけが増していきます。浸水深3m以上という条件で数えたとき、帯を抜けた先の区間がまとまって引っ掛かるのは、この地形の並びのためです。

栗橋寄りの端も似た成り立ちです。こちらも川沿いの沖積低地にあたり、市街地と水面の高さの差が小さい区間です。一方、東京に近い区間には、山手の台地に乗る駅が現れます。都心だから水に弱い、郊外だから強い、という単純な線は引けません。効いているのは行政の区切りではなく、台地の上か低地かという一点です。

低地とひと口に言っても、浸水の深さは一様ではありません。川からの距離に加えて、周囲がどれだけ低く、水の溜まる皿のような形になっているかが効いてきます。旧い流路や湿地を埋めた場所では、隣の区画と地面の高さがそろわないこともある土地です。地形の名残は坂の有無や地名に残っていることが多く、駅前から少し歩くだけでどちら側に立っているか体感できるはずです。

まとめ

この記事で分かるのは、JR東北線のどこまでが横並びで、どこから差がつくかという線引きです。深い浸水という一点では、6駅はひとまず横一線と考えて構いません。候補を絞る段になったら、次は縮尺を細かくする番になります。自治体が公開しているハザードマップで、駅ではなく検討している住所そのものを開き、建物の位置に色が掛かっているかを見てください。現地では駅から候補地まで歩き、道がどちらへ傾いているかを確かめると、数字の意味が腑に落ちます。

よくある質問

Q1. JR東北線で大規模な浸水に強いのはどのあたりの駅ですか

本文の一覧に挙げた6駅が、最も低い値で並ぶ駅です。路線の端ではなく、台地に乗る区間にまとまっています。駅単位の値はあくまで入り口で、同じ徒歩圏でも場所によって条件は変わります。

Q2. 表示が同じ値の駅が多いのはなぜですか。その中ではどう選べばよいですか

この指標は、深い浸水が想定される区域が徒歩圏にどれだけ入るかだけを見ています。区域がほとんど掛からない土地では値が一律に小さくなり、駅ごとの違いが出てきません。選ぶときは、この軸では横並びと割り切って、通勤時間や家賃、揺れやすさなど別の条件で比べるのが実際的です。

Q3. 値が小さければ水害の心配はないと考えてよいですか

そうとは言えません。数えているのは浸水深3m以上の区域だけで、それより浅い浸水や、下水があふれる内水氾濫は含んでいません。半径800mの円で平均した値でもあるため、円の端に低地が入っていても全体では小さく見えます。

出典・算出方法

  • 指標: 洪水浸水想定率(3m以上) — 駅中心半径800m円のうち、洪水浸水想定区域(想定最大規模)で浸水深3m以上の面積の割合。A31b 浸水深ランク3以上
  • 対象: JR東北線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす40駅
  • 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
  • 使用データ:
  • 国土数値情報 洪水浸水想定区域(1次メッシュ単位)(A31b)2025年度版(2025、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31b-2025.html
  • 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
  • 集計日: 2026-09-19

免責

本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。