京王線 地震
京王線、地震で揺れにくい駅ランキングTOP10【2026年版】
京王線の中で、地震のときにもっとも揺れにくいと評価されたのは長沼(八王子市)でした。
2026-09-18 公開 ・ 出典は使用データ

京王線の中で、地震のときにもっとも揺れにくいと評価されたのは長沼(八王子市)でした。値は23.3%で、続く北野、京王八王子まで、上位は京王八王子寄りの駅が占めています。一方で新宿に近づくほど数字は大きくなり、路線の端から端で無視できない開きが出ました。
並べたのは30年震度6弱以上確率です。値は30年以内に震度6弱以上となる確率で、小さいほど強い揺れに見舞われる可能性が低いことを意味します。私たちは駅中心半径800m円と重なるJ-SHIS 250mメッシュの T30_I55_PS(今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。確率論的地震動予測地図 2024年版・平均ケース・全地震)を重なり面積で按分した平均という方法で駅ごとの値を求め、京王線の34駅(徒歩圏人口が一定以上の駅)を小さい順に並べました。
前提として、首都圏はどこであっても確率が高い地域です。今回の対象でも最小が23.3%、最大が62.0%、平均は39.5%、中央値は37.2%でした。上位の駅であっても「揺れない」わけではなく、あくまで沿線内での相対的な差として読んでください。
京王線で地震で揺れにくい駅 TOP10
| 順位 | 駅 | 所在地 | 30年震度6弱以上確率 | 首都圏での順位 | 徒歩圏人口(2020) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 長沼 | 八王子市 | 23.3% | 上位 8% | 10,900人 |
| 2 | 北野 | 八王子市 | 23.4% | 上位 8% | 15,586人 |
| 3 | 京王八王子 | 八王子市 | 24.1% | 上位 8% | 26,075人 |
| 4 | 高幡不動 | 日野市 | 24.9% | 上位 9% | 18,265人 |
| 5 | 平山城址公園 | 日野市 | 26.2% | 上位 10% | 12,880人 |
| 6 | 百草園 | 日野市 | 28.2% | 上位 12% | 12,194人 |
| 7 | 南平 | 日野市 | 29.8% | 上位 13% | 14,841人 |
| 8 | 東府中 | 府中市 | 31.6% | 上位 13% | 24,150人 |
| 9 | 聖蹟桜ヶ丘 | 多摩市 | 32.0% | 上位 14% | 17,631人 |
| 10 | 西調布 | 調布市 | 33.0% | 上位 14% | 22,312人 |
各駅の短評
1位 長沼(八王子市)
丘陵と段丘が重なる一帯に位置し、揺れを増幅させる厚い軟弱層が徒歩圏に広がっていません。首都圏全駅の中では上位 8%、偏差値にすると65.6という水準です。徒歩圏人口は10,900人で、駅周辺の規模としては大きくありません。
2位 北野(八王子市)
路線順では京王八王子から数えて2番目にあたり、長沼とは隣り合う位置関係です。値は23.4%と長沼にごくわずか及ばない程度で、地盤条件としてはほぼ同じ環境にあると考えられます。乗り入れは京王線・京王高尾線で、徒歩圏人口は15,586人でした。
3位 京王八王子(八王子市)
徒歩圏人口26,075人と、上位の中では市街地の規模が大きい駅です。それでも値は24.1%にとどまり、首都圏全体では上位 8%に入ります。人が集まる場所ほど揺れやすいとは限らない、という一例といえます。
4位 高幡不動(日野市)
京王動物園線・京王線・多摩都市モノレール線が集まる乗換駅ながら、数字は24.9%と低い側に収まりました。ここから市区町村が日野市に変わり、丘陵地を切り開いた住宅地が徒歩圏の多くを占めます。偏差値は64.7です。
5位 平山城址公園(日野市)
台地と、その下に広がる低地の境目付近にある駅です。高幡不動との差はわずかですが、低地側にかかる面積の分だけ値は26.2%へと上がります。同じ市内でも徒歩圏の地形の取り方でこれだけ差が出る、と読むのが正しいでしょう。
6位 百草園(日野市)
28.2%という値は、首都圏全駅で見れば上位 12%にあたります。路線順では京王八王子から数えて7番目で、丘陵の斜面沿いに住宅地が続く区間です。徒歩圏人口は12,194人と、上位の中では控えめな規模になります。
7位 南平(日野市)
川沿いの低地と、背後の丘陵の両方が徒歩圏の円に入るタイプの駅です。低地側の面積が効いて、値は29.8%まで上がりました。偏差値は62.0で、それでも沿線全体から見れば低い側に位置します。
8位 東府中(府中市)
ここまでの駅と違い、路線順では京王八王子から数えて12番目と、やや新宿寄りに離れています。武蔵野台地の上に乗る位置関係で、周囲が平坦に見えても地盤としては固い側です。徒歩圏人口24,150人を抱えながら、値は31.6%に収まりました。
9位 聖蹟桜ヶ丘(多摩市)
多摩市から唯一10位以内に入った駅になります。徒歩圏には低地と丘陵の両方が含まれ、値は32.0%、首都圏全駅では上位 14%という位置づけです。徒歩圏人口は17,631人でした。
10位 西調布(調布市)
33.0%という数字は、沿線の中央値37.2%よりは低いものの、上位の駅とは開きがあります。路線順で京王八王子から数えて16番目まで来ると、徒歩圏に台地の縁や低地が入り込む割合が増えてくるためです。この駅が、値が緩やかに上がり始める境目にあたると考えてよいでしょう。
沿線での位置
上位の駅が路線のどのあたりに並ぶのかを、路線順の棒グラフで示します。
横軸は京王八王子から新宿までの並びで、濃い色が今回の上位に入った駅です。左側にまとまって色が付き、右へ進むほど棒が高くなる形がはっきり出ています。途中でいったん低くなる駅もあり、地形は路線に沿ってきれいに一方向へ変わるわけではないことも読み取れます。
この棒グラフは、沿線の中での相対的な位置関係をつかむための補助です。気になる駅が見つかったら、上のTOP10の表と各駅の短評に戻り、値と徒歩圏人口を合わせて確かめてください。
地形と背景の解説
差を生んでいるのは、ほぼ地盤です。強い揺れに見舞われる確率は、震源の近さだけでなく、地表近くの地層がどれだけ揺れを増幅するかで決まります。同じ強さの地震波でも、固い岩盤に近い台地や丘陵ではそのまま伝わり、川が運んだ砂や泥が厚く積もった沖積低地では大きく膨らみます。
京王線は京王八王子側で多摩の丘陵地を走り、新宿側で武蔵野台地を横切って都心の低地寄りへ抜けていきます。上位10駅の路線順は1番目から16番目までに収まっており、丘陵地と、その縁にあたる区間にほぼ固まりました。丘を削って造られた住宅地が多く、徒歩圏の円に低地がほとんど入らないことが効いています。
一方、新宿寄りでは、台地の上にあっても細かな谷筋が入り組み、そこに堆積した軟らかい層が徒歩圏に含まれてきます。市街地としての利便性が高い区間ほど数字が大きくなる傾向があり、揺れやすさと住みやすさは別の軸として見る必要があります。どの駅が大きい側なのかは、対になる記事で確認してください。
まとめ
順位はあくまで徒歩圏を平均した値です。同じ駅でも、台地の上の区画と谷筋の区画では揺れ方が変わります。気になる駅が見つかったら、次の順で確かめてください。
まず自治体が公開している揺れやすさマップや地震ハザードマップで、検討中の住所そのものを見ること。次に現地を歩いて、駅から目的の場所までにどれだけ高低差があるかを体で確かめること。坂を下った先は、かつての谷や低地であることが多いためです。最後に、建物側の条件、つまり建築時期と構造を確認してください。地盤が固くても古い建物なら被害は出ますし、その逆もあります。
よくある質問
Q1. この「確率」はどうやって出しているのですか
駅中心半径800m円と重なるJ-SHIS 250mメッシュの T30_I55_PS(今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。確率論的地震動予測地図 2024年版・平均ケース・全地震)を重なり面積で按分した平均です。将来の地震がいつ起きるかを当てる数字ではなく、多数の地震シナリオを積み上げて「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる可能性」を確率として表したものだとお考えください。値が小さい駅でも、可能性がゼロになるわけではありません。
Q2. 同じ駅でも場所によって揺れやすさは違いますか
違います。この記事の値は駅を中心とした半径800mの円に含まれる細かいメッシュを面積で平均したもので、円の中の一番揺れやすい場所と一番揺れにくい場所は、平均値よりも開きがあります。台地と谷が入り組む区間ではとくに差が大きくなるため、住所単位の確認が欠かせません。
Q3. 順位が近い駅は、どちらを選べばよいですか
値の差がわずかな駅同士は、この指標だけで優劣をつけない方が賢明です。表示している値は面積平均なので、小さな差は円の切り取り方で入れ替わる程度のものだと考えてください。判断材料を増やすなら、水害の想定、建物の条件、通勤の負担といった別の軸を重ねて、総合で比べることをおすすめします。
出典・算出方法
- 指標: 30年震度6弱以上確率 — 駅中心半径800m円と重なるJ-SHIS 250mメッシュの T30_I55_PS(今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率。確率論的地震動予測地図 2024年版・平均ケース・全地震)を重なり面積で按分した平均
- 対象: 京王線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす34駅
- 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
- 使用データ:
- J-SHIS 確率論的地震動予測地図 2024年版(平均ケース・全地震)250mメッシュ(地震ハザード情報提供API)(Y2024/AVR/TTL_MTTL、J-SHIS利用規約(出典明記で利用可。防災科学技術研究所)): https://www.j-shis.bosai.go.jp/api-pshm-meshinfo
- 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
- 集計日: 2026-09-19
免責
本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。