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東海道線 水害

JR東海道線で大雨に弱い駅ワースト10【2026年版】

JR東海道線で最も大雨に弱い駅は川崎(川崎市幸区)でした。

2026-09-17 公開 ・ 出典は使用データ

JR東海道線の青=浸水0.5m以上、濃い青=3m以上の想定区域と駅を重ねた地図

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JR東海道線で最も大雨に弱い駅は川崎川崎市幸区)でした。洪水浸水想定率(0.5m以上)は96.2%で、徒歩圏の広い範囲が浸水想定区域の内側に入ります。次いで蒲田(大田区)、武蔵小杉川崎市中原区)が続きます。

ここで並べた値は徒歩圏の面積に占める割合です。駅の中心から半径800mの円を描き、その面積のうち、想定最大規模の洪水で浸水深0.5m以上になる範囲がどれだけを占めるかを示しました。対象はJR東海道線の31駅で、徒歩圏人口が一定以上の駅に絞っています。JR東海道線全体で見ると、値の中央値は14.0%、平均は28.2%でした。

記事の先頭の地図では、青く塗られた範囲が洪水浸水想定区域です。駅を示す円と重ねて見ると、徒歩圏のどちら側が塗られているのか、駅をはさんで色の濃さがどう変わるのかが読み取れます。

JR東海道線で大雨に弱い駅 ワースト10

順位 所在地 洪水浸水想定率(0.5m以上) 首都圏での順位 徒歩圏人口(2020)
1 川崎 川崎市幸区 96.2% 下位 7% 41,069人
2 蒲田 大田区 95.9% 下位 7% 47,168人
3 武蔵小杉 川崎市中原区 89.8% 下位 11% 45,988人
4 新川崎 川崎市幸区 81.5% 下位 13% 34,558人
5 大船 横浜市栄区 69.2% 下位 17% 18,712人
6 平塚 平塚 57.5% 下位 21% 23,439人
7 戸塚 横浜市戸塚 52.1% 下位 23% 24,029人
8 浜松町 港区 44.9% 下位 26% 17,120人
9 鴨宮 小田原市 44.7% 下位 26% 14,344人
10 鶴見 横浜市鶴見 35.7% 下位 30% 35,602人

JR東海道線で大雨に強い駅ランキングTOP10【2026年版】

各駅の短評

1位 川崎川崎市幸区)

多摩川が東京湾へ向かう区間の、川沿いに開けた低地に駅があります。値は96.2%、首都圏全駅の中では下位 7%にあたり、偏差値にすると29.1です。徒歩圏人口は41,069人で、その生活圏の大部分が想定区域と重なります。

2位 蒲田(大田区)

川をはさんで川崎と向かい合う位置にあり、地形の条件はほぼ地続きです。値は95.9%、首都圏全駅では下位 7%となりました。JR東海道線・東急多摩川線・東急池上線が乗り入れ、徒歩圏人口は47,168人を数えます。

3位 武蔵小杉川崎市中原区)

路線順では湯河原から数えて23番目、東京寄りの区間にあたります。川に近い平坦な土地で、駅前に高層住宅が集まった一方、地盤の高さそのものは周囲とほとんど変わりません。値は89.8%です。

4位 新川崎川崎市幸区)

もともと水はけの良くない低湿地を整えた一帯で、値は81.5%まで届きます。徒歩圏人口は34,558人で、ワースト圏の中では中位程度です。首都圏全駅での位置は下位 13%でした。

5位 大船(横浜市栄区)

ここから顔ぶれが湯河原寄りへ移ります。丘に囲まれた谷の底を柏尾川が流れ、駅と市街地はその谷底に収まっています。JR東海道線・JR根岸線・JR横須賀線・江の島線が集まる乗換駅でありながら、値は69.2%と小さくありません。

6位 平塚平塚市)

相模川が海へ出る手前の平野が、駅の徒歩圏をそのまま覆っています。値は57.5%、偏差値は40.9でした。同じ市内でも北側の丘陵まで離れれば条件は変わるため、徒歩圏の中でどこに住むかが効いてきます。

7位 戸塚(横浜市戸塚区)

大船と同じ谷筋の上流側に位置し、地形の成り立ちを共有しています。値は52.1%で、首都圏全駅では下位 23%。路線順は湯河原から15番目です。

8位 浜松町(港区)

東京寄りの湾岸部で、埋立てと運河でできた低い土地が広がります。徒歩圏人口は17,120人と、住宅の多い駅に比べれば控えめです。値は44.9%にとどまりました。

9位 鴨宮(小田原市)

湯河原から数えて6番目、沿線の西の端に近い駅です。海と川にはさまれた低地に市街地が乗る形で、値は44.7%となっています。徒歩圏人口は14,344人です。

10位 鶴見(横浜市鶴見区)

鶴見川の下流域にあたり、川の向きに沿って想定区域が細長く伸びています。値は35.7%、首都圏全駅では下位 30%でした。徒歩圏人口は35,602人にのぼり、想定区域と重なる範囲で暮らす人は少なくありません。

沿線での位置

沿線の駅を路線順に並べ、この記事で取り上げた側の駅を濃い色にした図が下です。

JR東海道線の31駅を洪水浸水想定率(0.5m以上)の高さで並べた図(路線順。濃い色は大雨に弱い駅)湯河原鴨宮大船鶴見新川崎川崎浜松町新橋96.2%0.0%濃い色=大雨に弱い駅

棒の高さが駅ごとにばらついていることが、まず目につくはずです。隣り合う駅なのに片方だけが高く伸びる箇所があり、これは距離ではなく、川筋や谷の向きに沿って想定区域が引かれているためと読めます。

値が特に大きい駅は東京寄りの川沿い区間に寄っています。いっぽうワースト圏の駅そのものは沿線の各所に散らばっており、湯河原寄りにも棒の高い駅が現れます。都心に近いかどうかで決まる話ではありません。

地形と背景の解説

差を生んでいるのは、台地と低地のどちらに駅が乗っているかという一点です。JR東海道線は台地の縁を削って通された区間と、川が運んだ土砂でできた平らな土地を横切る区間が交互に現れます。前者は崖線のすぐ上に駅があり、円の大半が高い側に収まります。後者では円がまるごと低い側に落ちるため、値が跳ね上がります。

東京寄りでは、多摩川と鶴見川が作った低地を路線が横断します。埋立てや盛土で表面は平らに見えても、想定最大規模の雨に対しては元の地形が効いてきます。旧河道にあたる場所は周囲よりわずかに低く、浸水域の形がそこだけ入り組むことも珍しくありません。

湯河原寄りでは事情が変わり、丘陵と谷が細かく入り組んだ地形になります。谷の底に市街地と駅が収まっている場合、徒歩圏の相当部分が谷筋の想定区域と重なるわけです。海沿いの平野に出る駅も同じ理屈で、川の出口に近いほど値が大きくなりました。

まとめ

この一覧は、駅を選ぶかどうかの結論ではなく、確認すべき順番を示すものと考えてください。値の大きい駅を検討するなら、まず自治体のハザードマップで、住もうとしている街区が想定区域のどこにあたるかを見ます。次に現地で高低差を確かめます。駅から数分歩いただけで坂を上る場所なら、同じ徒歩圏でも条件はかなり違います。

建物の側の備えも見どころです。集合住宅なら電気設備や駐車場の位置、戸建てなら基礎の高さと前面道路との段差が判断材料になります。値の小さい駅を先に見たい場合は、対になる記事に一覧を載せています。

よくある質問

Q1. 浸水想定区域に入っている駅は、住むと危険という意味ですか

そうとは限りません。ここで測っているのは駅を中心とした半径800mの円に占める面積の割合で、円の中のどこが浸水しやすいかまでは表せないからです。同じ駅でも、出口の方角や街区の高さによって条件は大きく変わります。

Q2. ワースト圏の駅を検討するとき、何を見ればいいですか

物件の住所単位でハザードマップを開き、想定される浸水深と、そこに至るまでの避難経路を確かめるのが先です。加えて、浸水が想定される場合にどれくらいの時間で水が引くかも自治体が公表していることがあります。駅の値だけで判断せず、住所単位まで降ろして見てください。

Q3. 同じ路線なのに、駅ごとにこれだけ差が出るのはなぜですか

路線が台地と低地を何度も行き来しているためです。崖線を一本またぐだけで地盤の高さが変わるので、隣同士の駅でも値が入れ替わります。想定区域は行政界ではなく水の流れる形に沿って引かれており、市区町村が同じでも駅ごとに結果が違ってきます。

出典・算出方法

  • 指標: 洪水浸水想定率(0.5m以上) — 駅中心半径800m円のうち、洪水浸水想定区域(想定最大規模)で浸水深0.5m以上の面積の割合。A31b 浸水深ランク2以上
  • 対象: JR東海道線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす31駅
  • 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
  • 使用データ:
  • 国土数値情報 洪水浸水想定区域(1次メッシュ単位)(A31b)2025年度版(2025、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31b-2025.html
  • 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
  • 集計日: 2026-09-18

免責

本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。