東海道線 水害
JR東海道線で大雨に強い駅ランキングTOP10【2026年版】
JR東海道線の中で洪水の浸水想定がもっとも少ないのは真鶴駅で、徒歩圏に占める浸水想定区域の割合は0.0%でした。
2026-09-17 公開 ・ 出典は使用データ

JR東海道線の中で洪水の浸水想定がもっとも少ないのは真鶴駅で、徒歩圏に占める浸水想定区域の割合は0.0%でした。同じ値で横並びになる駅は4駅あり、辻堂・東神奈川・羽沢横浜国大が続きます。以下では、私たち編集部が国土数値情報の洪水浸水想定区域を駅ごとに集計し、31駅(pop_2020>=5000、つまり徒歩圏人口が一定以上の駅)を浸水想定の少ない順に並べた結果を示します。
記事の先頭には、路線と駅に浸水想定区域を重ねた地図が入ります。青く塗られた範囲が想定区域で、駅の丸印との位置関係を見れば、徒歩圏のどちら側に想定区域が寄っているかがつかめます。
値の意味は徒歩圏の面積に占める割合です。駅の中心から半径800mの円を描き、その面積のうち浸水深0.5m以上が想定される部分が何割を占めるかを表しています。小さいほど、歩いて暮らす範囲に浸水想定が入り込んでいないことになります。
JR東海道線で大雨に強い駅 TOP10
| 順位 | 駅 | 所在地 | 洪水浸水想定率(0.5m以上) | 首都圏での順位 | 徒歩圏人口(2020) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1(同率) | 真鶴 | 真鶴町 | 0.0% | 上位 7% | 5,792人 |
| 2(同率) | 辻堂 | 藤沢市 | 0.0% | 上位 7% | 23,369人 |
| 3(同率) | 東神奈川 | 横浜市神奈川区 | 0.0% | 上位 7% | 27,472人 |
| 4(同率) | 羽沢横浜国大 | 横浜市神奈川区 | 0.0% | 上位 7% | 9,729人 |
| 5 | 新子安 | 横浜市神奈川区 | 0.8% | 上位 19% | 24,290人 |
| 6 | 東戸塚 | 横浜市戸塚区 | 1.7% | 上位 23% | 27,808人 |
| 7 | 西大井 | 品川区 | 2.4% | 上位 27% | 52,271人 |
| 8 | 湯河原 | 湯河原町 | 3.0% | 上位 29% | 7,023人 |
| 9 | 大磯 | 大磯町 | 3.2% | 上位 30% | 7,109人 |
| 10 | 茅ヶ崎 | 茅ヶ崎市 | 4.8% | 上位 35% | 22,113人 |
各駅の短評
1位 真鶴(真鶴町)
最良値で並ぶ4駅は表示上まったく同じ値で、この組の中では順位の差に意味がありません。海に張り出した丘陵の上に真鶴の駅があり、徒歩圏に浸水想定区域が入りません。首都圏の全駅で見ると上位 7%にあたり、徒歩圏人口は5,792人です。
2位 辻堂(藤沢市)
海沿いの平坦な土地にありながら、辻堂の徒歩圏の値は0.0%にとどまりました。大きな川の流路から離れていれば、海に近くても氾濫時の想定区域は届きにくくなります。路線順では湯河原から数えて12番目です。
3位 東神奈川(横浜市神奈川区)
乗り換え駅としてJR東海道線・JR横浜線が集まり、徒歩圏人口は27,472人を数えます。人口が集まる市街地の駅がこの値で並ぶのは、徒歩圏の大半が低地ではなく台地側に載っているためと読めます。
4位 羽沢横浜国大(横浜市神奈川区)
同じ区内でも、こちらは丘陵を切り開いた高台に駅がつくられました。JR東海道線・相鉄新横浜線が乗り入れ、路線順では東京寄りの24番目です。徒歩圏人口は9,729人で、周囲には斜面地が多く残ります。
5位 新子安(横浜市神奈川区)
ここから値がわずかに動き始めます。新子安は0.8%で、東神奈川に近い位置にありながら、徒歩圏の一部が海側の低地へ伸びる分だけ想定区域が入りました。徒歩圏人口は24,290人です。
6位 東戸塚(横浜市戸塚区)
丘陵地の斜面を削って造られた駅で、徒歩圏の値は1.7%でした。人口は27,808人あり、規模の大きな住宅地を抱えながら想定区域の面積は小さく収まっています。駅前と谷筋で高低差がはっきり出る地形です。
7位 西大井(品川区)
徒歩圏人口は52,271人で、この表の中では最も多くなっています。都心に近い区間でも台地の上に載る駅があり、値は2.4%で収まりました。路線順は29番目で、東京に近い側です。
8位 湯河原(湯河原町)
路線順では1番目にあたり、東京から最も離れた側に位置します。山が海際まで迫る地形で、平地は谷筋に限られ、その川沿いの部分が徒歩圏に入るため値は3.0%となりました。人口は7,023人です。
9位 大磯(大磯町)
丘陵が海の近くまで続き、大磯の駅の背後はすぐ高くなります。それでも小さな川の流れる低地が徒歩圏に含まれ、値は3.2%でした。人口規模は7,109人です。
10位 茅ヶ崎(茅ヶ崎市)
乗り入れる路線はJR東海道線・JR相模線で、徒歩圏人口は22,113人を抱えます。値は4.8%となり、この表の中では最も大きい数字です。海沿いの平野が広がる区間に入り、大きな河川の氾濫原に近づくことが数字に表れています。
沿線での位置
対象の駅を路線順に並べ、この記事の主役である値の小さい駅を濃い色で示した図が次のものです。
濃い色の棒は一か所に固まらず、図の左右に散らばって現れます。路線順の番号で見ると、上位の駅は1番目から29番目まで広がり、湯河原寄りの区間にも東京寄りの区間にも顔を出しています。
一方で、棒が高く伸びる区間はまとまって現れます。浸水想定の大小は路線のどちら寄りかで決まるのではなく、その駅が台地や丘陵の上にあるか、川がつくった低地の上にあるかで切り替わると、図は示しています。
地形と背景の解説
この路線は山あいの谷、海沿いの平野、丘陵、そして大きな川の下流部を順に通り抜けます。31駅の平均は28.2%、中央値は14.0%で、最小の0.0%から最大の96.2%まで幅が大きく開き、同じ路線の駅とは思えないほど値が離れています。
差を分けているのは、駅がどちらの地形に載っているかという一点です。台地や丘陵の上にある駅では、周囲より一段高い面に市街地が広がるため、川があふれても水は低い側へ流れ、徒歩圏に想定区域が入りません。上位に並んだ駅は、台地の縁や丘陵を削った高台、あるいは河口から離れた海沿いの高まりにあたります。
反対に、値が大きくなるのは川がつくった低地に駅がある場合です。台地と低地の境目には崖線と呼ばれる段差が走り、そこを越えて低地側へ入ると、かつての流路の跡(旧河道)や地盤の低い土地が広がります。こうした場所では徒歩圏の大半が想定区域に含まれ、値は一気に跳ね上がります。
湯河原寄りでは山と海に挟まれた谷底の平地が、東京寄りでは大きな川の下流にあたる低地が、それぞれ値を押し上げる要因になっています。両端とも上位駅と下位駅が混ざるのは、この地形の切り替わりが路線の向きと無関係に起きているからです。
まとめ
駅選びで浸水を気にするなら、まず住もうとしている場所が台地側か低地側かを確かめるのが近道です。この記事の値は徒歩圏全体の平均的な姿なので、同じ駅でも通り一本で条件が変わります。気になる物件が決まったら、自治体のハザードマップでその住所を直接調べ、現地では駅から物件までの道でどこが高くどこが低いかを歩いて確かめてください。坂を境に土地の高さは変わり、坂の底にあたる家は周囲より低い土地に建っている可能性があります。
よくある質問
Q1. この数値は駅の周りどこまでを見ていますか
駅の中心から半径800mの円を描き、その円の面積に占める浸水想定区域の割合を計算しています。同じ円の中でも高い場所と低い場所があるため、値が小さい駅でも局所的に水がたまる地点はあり得ます。物件単位の判断には自治体のハザードマップを使ってください。
Q2. 0.0%の駅は絶対に浸水しないのですか
いいえ。この指標が見ているのは、想定最大規模の洪水で浸水深0.5m以上になると想定される区域だけです。下水があふれる内水氾濫、高潮、津波、土砂災害は含まれていませんし、想定を超える雨が降る可能性も残ります。
Q3. 上位に同じ値の駅が並ぶのはなぜですか
浸水想定区域がまったくかからない駅では、割合の計算結果が同じ値になるためです。この4駅の間に優劣はないので、選ぶときは通勤時間、家賃、買い物環境といった別の条件で比べるのが現実的です。
出典・算出方法
- 指標: 洪水浸水想定率(0.5m以上) — 駅中心半径800m円のうち、洪水浸水想定区域(想定最大規模)で浸水深0.5m以上の面積の割合。A31b 浸水深ランク2以上
- 対象: JR東海道線の駅のうち、駅条件「pop_2020>=5000」を満たす31駅
- 順位%は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)全駅の中での位置(100に近いほど良い)。算出式の版: 6a.1
- 使用データ:
- 国土数値情報 洪水浸水想定区域(1次メッシュ単位)(A31b)2025年度版(2025、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31b-2025.html
- 国土数値情報 500mメッシュ別将来推計人口(R6国政局推計)2024年度版(2024、CC BY 4.0(国土数値情報ダウンロードサイトコンテンツ利用規約)): https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-mesh500r6.html
- 集計日: 2026-09-18
免責
本記事は公開データを機械的に集計したもので、個々の物件・建物の安全性や資産価値を保証するものではありません。指標は駅中心から半径800mの円で集計しており、同じ駅でも場所によって状況は異なります。ハザードマップ・統計の原典は各公的機関の最新版を必ずご確認ください。